2009年01月18日

Albums Of 2008 GC Choice: #8-10

808s & Heartbreak
#8 Kanye West "808s & Heartbreak" (Roc-A-Fella / Def Jam)

『Graduation』で突然俺内確変した蟹江さん、期待と不安に胸を膨らませた新作。前作の時点でも既にヒップホップの枠からかなりはみだした音にシフトしてたけど、今回は自ら歌い出してオルタナエレクトロヒップソウル(?)みたいな作風を開拓。と書くとすごい大胆な路線変更のように感じるけど、「ラッパーが歌う」「ヴォコーダー」ってアイデア自体はOutkast(のAndre)、T-Pain、Snoopあたりでとっくに既出なわけで、それをあんまり感じさせずに新鮮に聴かせられるだけの力量と、メインストリームから浮きまくった音でも一定以上のセールスを挙げられるアーティストパワーあっての1枚という気がする(良くも悪くも)。先行シングルの「Love Lockdown」がとても凄みのある曲だったのでああいうのがもっと揃ってたら良かったんだけど、なんかアイデアばっかり先走ってうまく昇華しきれなかったような曲が多いというのが正直な感想。あんまり急がないでもうちょい練ってから出してもよかったんじゃ。



The Quilt
#9 Gym Class Heroes "The Quilt" (Fueled By Ramen / Decaydance)

(The Black Eyed Peas + Maroon 5)÷2。売れ線ど真ん中な気がするんだけどなんでこんなに売れないんだろう。今となっては出世作の「Cupid's Chokehold」が一番つまらないくらいで、その後の「Clothes Off!!」、今作の実質的な先行曲「Cookie Jar」、Estelleとの「Guilty As Charged」といったシングル群はどれも上出来で、サンプリングやゲストの使い方で話題のとっかかりも作ってあるのにびっくりするくらいヒットしていない。今回はまともなシングルヒットが出なかったことでアルバムの売り上げも散々のよう(UKでは「Clothes Off!!」と「Cookie Jar」もTop10ヒットにはなっている)。なんかロック、ヒップホップ、ポップすべてのリスナーから見放されてるっぽい感じがひしひしと。ロックやヒップホップとして通用しないのはともかくポップチャートでも全然ウケてないのは、マンガ顔のフロントマンTravis McCoyがFergieやAdam Levineよりセックスアピール的な意味、セレブ人気の面で劣ってるということなのか。きちんと作ってあってかつ分かりやすいポップソング満載なのになあ。



Prince Umberto & The Sister Of Ill
#10 Bumblebeez "Prince Umberto & The Sister Of Ill" (Modular)

豪MODULAR発の兄妹or姉弟デュオ。たぶんガチでアホだ。エレクトロやらインディーロックやらヒップホップやらファンクやらレゲエやらマイアミベースやらチップチューンやら、とりあえず自分の知ってる音楽は全部ぶち込まないと気がすまない!と言わんばかりの気合はいいのだけど、それがちっとも整理されてない。整合性が取れてれば「おもちゃ箱的」と評するとこだけど、こりゃガラクタ入れだ。カラフルなんだけど用途不明のプラスチック片とか変な形のキーホルダーとかそういうのがごっちゃり詰まった感じの。だから1曲1曲取り出してラジオで通用させられるようなクオリティの曲は全くないのに、全体を俯瞰してみるとやけにポップアートじみていて楽しいのです。若者が集まるストリートマーケットの猥雑な楽しさを音像化したような1枚。
posted by Skedge at 00:00| Comment(0) | 年間ベスト選考 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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