2006年03月06日

[UK#1-0605] It's Chico Time

What time is it!?It's Chico Time
Chico


Sony BMG
Peak: #1 (3/6- 2 weeks)
4 weeks at Top10
[1, 1, 2, 8]






随分とワケの分かんない奴が出てきたなあ。

いや、決してノベルティヒットだからって差別的な態度をとったわけじゃなくて。このチコ・スリマーニという男の経歴がそりゃあもう変わってんだな。

彼はオーディション番組「The X-Factor」の出身者。オーディション番組出身の人間がいきなり1位を獲得するのは昨今の日米英どこの国でもよくある、全くよくある話(と言っても日本ではASAYAN終了と同時にぱったり無くなったが)。事実この新番組からも第1回優勝者のスティーヴ・ブルックスタイン、第2回優勝者シェイン・ウォードがこの時点で既にデビュー済みだし、それ以前にも別番組からウィル・ヤング、ギャレス・ゲイツ、ミシェル・マクマナス、リック・ウォラー、ジャヴィーンなどなどそれはもう様々な”アーティスト”がチャートに登場してきた。短命に終わった例も数多いけれど、彼らが必ずしも優勝者とは限らなかった、というところもまた日米英どこを見ても一緒。

が、こいつの特殊なところは、決勝まで残れなかったという点だ。大抵が準優勝とか、結構イイ線行ったけど惜しくも落選して、でもこのままほっとくのは惜しいよね、化けるかもねってことでレコード会社からデビューを持ちかけられるのが普通であり、決勝すら進出できなかった人にレコードディールが回ってくるとなるとさすがに珍しい。というか、ここまでの敗者復活例を僕は知らない。

この番組は、それまでのオーディション番組との差別化を図るためだろうが、ちょっと特殊な形式を取っている。アメアイ審査委員としても同じサイモン・カーウェル、オズボーン・ファミリーのママであるシャロン・オズボーン、あとよくわかんないんだけど敏腕プロデューサーだというルイ・ウォルシュの3人の審査員がそれぞれに担当する部門を持ち、最終的に各部門の代表者を決勝に残して競わせるという形だ。チコの参加した第2回はグループ部門をサイモンが、16〜25歳部門をルイが、25歳以上部門をシャロンが担当していて、チコはシャロン組。シングルのジャケ写では20代半ばっぽく見えたけど、1972年4月2日生まれ、オーディション参加時で34歳。結局シャロン組からはアンディ・エイブラハムという黒人のおっさんが、ルイ組からは美形(兄は微妙)の兄弟デュオ、ジャーニー・サウスが決勝に駒を進め、結果はシェインが優勝。敗れたアンディ(準優勝)とジャーニー・サウス(3位)もそれぞれ後にデビューを果たすのだがここまではほぼ想定内のシナリオだろう。

ところがこのチコ、決勝に駒を進められなかったとは言え、TVでオンエアされたショーマンシップ溢れるパフォーマンスが大変な評判を呼んでいたらしい。リッキー・マーティンの「Livin' La Vida Loca」もやったらしいが、何かすごく分かりやすい取り合わせだ。ピーター・アンドレ的と言うか。ここまで彼がステージ馴れしているのはかつてストリッパーをやっていたからのようで、それ以前には理容師や電気工の経験もありさらに少年時代はモロッコで羊飼いをしていたというからまた不思議な生い立ちである。そんな彼を放っておけなかったSony BMGがうっかり彼を拾い上げ、しかもアンディやジャーニー・サウスよりも先にデビューさせてしまったのであった。

といった感じで世界的に見てもオーディション出身者としては非常に珍しい形でデビューを果たしたチコ、そのデビュー曲のタイトルは・・・「It's Chico Time」!!!

・・・・・。

いや、実際冷静に聞いてみるとちょっとレトロな雰囲気もするロック系のダンスナンバーでそりゃ子どもウケもよかろうね、というクソミソに言うほどの曲じゃなかったりするんだけれど、かと言って持ち上げる勇気など微塵もなく。試しにamazon.ukを覗いてみたらやっぱり☆1つの嵐(笑) この曲、なんとオーディションの時から歌っていた自作曲で(ここらへんはアメアイとはルールが違うみたいね)、その時の映像を見てみれば確かにエンターテイナーとしての振る舞いはなかなか立派ではある。"What time is it!?"はどうもプチ流行語化しているようだし。B級といってしまえばそれまでではあるが、クレイジー・フロッグやチーキー・ガールズが案外長続きしたことを思い浮かべるとこの国のお子様/ノベルティ市場は結構馬鹿にならない。まあ二度とこのUK Chart-Topperで紹介する機会は巡ってはこないだろうケドさ。

ちなみにこの曲、「曲名にchicoという単語を含む2曲目のNo.1ヒット」という超どうでもいい記録が紹介されていたけれど、2曲目というのが真実なら1曲目はジェリ・ハリウェル(元スパガ)の「Mi Chico Latino」(99年)ですね。余談でした。

(2006/5/14)

posted by Skedge at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | UK #1's & Long Hits | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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