2007年01月30日

2007年1月29日付The Official UK Chart観察

俺チャート記事ばっかり更新しててもアレなので
たまにはUKチャートもフォローしときましょう。


ところで2週間くらい前でしたか、UKチャートにおけるダウンロード得点のルールがまたも改正されました。今まではダウンロードポイントのみによるチャートインは、翌週にフィジカルリリース(物体としての発売、要はCDシングルの発売)がある場合にのみ認められました。だからちょうどフライングのような形で下位にランクされた曲が、CD発売に伴って急上昇、というパターンが相次いだわけですね。で、これからはこの”フィジカルリリースを翌週に控えている”という条件が外されたそうです。つまり、シングルが出る何週も前からダウンロードで人気が出ればすぐにでもチャートインできるし、CMなどの効果で過去のヒット曲が突然ダウンロードで人気になってしまった場合でもチャートイン可能なわけです。

実はこのルールによってさっそく影響が出た曲があって、今週は影も形もなくなっていますけど先週Billieの「Honey To The Bee」が17位にいきなり登場しました。Billieといえば当時史上最年少(15歳だっけか)でUKチャートを制した「Because We Want To」などのヒットを放った90年代最後のトップアイドル。「Honey To The Bee」も元々99年3位のヒットなんですけど、今回のチャートルール改正の効果を試すためにRadio 1のDJであるChris Moylesという人がこの曲のダウンロードを呼びかけた結果Top20にまで入ってしまったと。要は日本にiTunes Music Storeが上陸した時の松崎しげる祭りみたいなことが起こってたわけですね。他にも51位にSurvivorの「Eye Of The Tiger」、53位にJackson 5の「I Want You Back」なんてのが入ってたんですけどこれらも意図的な運動によるものなんでしょうかねえ?


つーことで前置きが長くなりましたが今週のUKチャートです。


gracekellymika.jpg

01 (01) Mika / Grace Kelly -2nd week-
02 (02) Just Jack / Starz In Their Eyes
03 (ne) Mason / Exceeder
04 (04) JoJo / Too Little, Too Late
05 (03) The Views / Same Jeans
06 (ne) Fall Out Boy / This Ain't A Scene, It's An Arms Race
07 (ne) Klaxons / Golden Skans
08 (38) My Chemical Romance / Famous Last Words
09 (07) The Ordinary Boys / I Luv U
10 (05) Eric Prydz vs Floyd / Proper Education


13 (ne) Bloc Party / The Prayer
16 (29) The Fray / How To Save A Life
20 (ne) Little Man Tate / Sexy In Latin
23 (61) Keane / A Bad Dream
31 (ne) Larrkin Love / A Day In The Life
34 (ne) Gossip / Standing The Way Of Control
37 (ne) Kelis feat. Cee-Lo / Lil Star



BBCの選ぶ”今年ブレイクするアーティスト10”のリスト、昨年も1位に選ばれたCorinne Bailey Raeが英国のみならずアメリカでもグラミーの最優秀新人賞にノミネートされる大成功を収めてますけれども今年もチャートに大きく影響を与えています。今週のTop10に名を連ねているアーティストのうち実に3組がBBCのリストに選ばれてます。

そのリストで1位だったMika(マイカ、ではなくミカ)がオーディション番組『X-Factor』の今期ウィナーLeona Luisの「A Moment Like This」(タイトルでピンと来た人も多いだろうけどケリクラのカヴァーです)から首位を奪い、現在2週連続トップ。ひとりScissor Sistersみたいなお兄ちゃんですね。Queenともよく比べられてるけど実際歌い方とかすごいFreddieっぽい。少なくともマイケミよりははるかに女王様です。僕は未だScissorsに心を開いていないので現状Mikaちゃんにも興味ありませんけども、なんとこの段階で早くもUSマーケットでも話題になってます。早ええ。


2位もBBCリストの8位に選ばれていたJust Jack。UKガラージのラッパー?でいいのかな。2ステップでもなければグライムでもない、洒脱な4つ打ちガラージです。おー、こういうの出てきて嬉しいなー。でもいつも4つ打ちにこだわってる人ではない模様。Dizzie RascalやThe Streetsに続く存在になれますかねー。


順番が前後しますけど7位のKlaxons(クラクションズ)もBBCリストの一角で彼らは3位でした。ポストエレクトロクラッシュ/ディスコパンクのムーヴメントの位置づけらしいNo WaveとかNew Raveなどと言われて持てはやされているUKロック新潮流の急先鋒。僕がコンピで聴いてた曲はこれよりもっととんがっててついていけない感じの音を鳴らしてたような気がします。ベース音がなんとなくDeath From Above 1979を思い出す。



3位のMasonは何者かよく分かりませんが、UKチャート上では何故かクレジットされていないPrincess Superstarをフィーチュアしたダンスもの。この間のBodyrox「Yeah Yeah」なんかと共有しているこのヘンな空気感もこそNew Raveの影響下にあるのかもしれません。去年はEric Prydz以降のネタものダンスが出尽くして腐敗臭すら漂わせていたので(Beatfreakzとか)それに対する反動でもあるのかなあという気も。

そしてそのEric Prydz先生もまさかのUKチャート帰還、しかも一時は2位まで上がり今週もTop10キープ。今度はPink Floydネタですが、個人的にアホディスコ路線よりも彼の本来の作風に近いと思っているエレクトロ色強めなトラックでヒットしてちょっと嬉しい。「Call On Me」のイメージしかない人はちょっと驚くんじゃないですかね。モノクロのMVもこの手のダンスものとしては珍しくカッコイイのですが、「Hey! じいちゃん! 冷麺三つも!」という有名な空耳ネタが登場した瞬間全てが無に帰す感じです。


一応Top10は全曲コメントしときましょうか。4位JoJoはアメリカでも最高3位と大ヒットになって日本にも人気が飛び火しつつあります。UKでは前作からの「Leave (Get Out)」も「Baby, It's You」も確かTop5入りしててデビュー時から人気でした。ヒラダフとかがUKで突発的にヒットを出してはすぐ引っ込んでくのに比べるとずいぶん安定感がありますね。実際ローティーン向けとは思えないレベルの完成度。

5位のThe Viewsは、すいません、全然知りません(汗) なんか今人気あるらしいですね。新人のロックバンド。6位Fall Out BoyはBillboardでいきなり初登場2位の大記録を生んだ新作からのリードシングル。日本でもこれは売れるな。マイケミ並に劇的な転調をする曲。そのマイケミは未だ日本で場か売れ中の『Welcome To The Black Parade』からの2ndシングルが8位。2曲連続Top10ヒット。9位The Ordinary Boysも例のリアリティTV以降すっかりTop10の常連ですな。ちなみに最新回の『Celebrity Big Brother』ではTowers Of Londonのヴォーカルが出場して一瞬で消えた(自主退場?)らしいです。



あとは下のほうも軽く。13位Bloc Partyも新作からのリードですがなんか凄いなこれ。聴いてもらえば早いんですけどもなんか石窟で修行僧の集団が唸ってる感じです。意味分かりませんね。分からなさすぎるので、日本ではもっと分かりやすい「I Still Remember」がエアプレイされてます。16位The FrayはUSでの出世曲「Over My Head」を抜かしてアルバムタイトル曲がファーストヒットになりました。23位Keaneは『Under The Iron Sea』からの4曲目。2ndの「Crystal Ball」が20位だったときはああこりゃ一気に落ち目だと思ったんですけどその後「Nothing In My Way」19位、そして今回23位まで来たので何だかんだでこんくらいは売れるんですね。アルバムも程よく枚数出てるみたいだし。

34位GossipもこれNew Raveな感じのバンド?テクノ系になるのかな。なんかGoldfrappがぶっとんだ感じっていうか。何よりフロントを務めるのがデブのレズビアンということで何もかもがレフトフィールド。どうも今週はDLオンリーのチャートインのようなので、これ来週Top20くらいには来るな。またチャートが面白くなる。37位Kelisは『Kelis Was Here』からの3rdシングル。元々UKでの人気が先行していたKelisもアルバムからの先行カット「Bossy」が大したヒットになってない(UK22位)んだけども今回の曲はやはりDLオンリーで入ってきた模様。こんなに好評なのはCee-Loの存在ももちろんあるんでしょうけども、冬に良く似合うほっこりしたソウル。元々は別のR&BシンガーにCee-Loが提供した曲だったそうです。
posted by Skedge at 00:00| Comment(10) | TrackBack(0) | UKチャート観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
待ってました!この記事あるとありがたいです。

Fall Out Boy日本で売れますかね〜(うちですが)。マイケミのゴスぶり、パニックスの変態ぶりに比べるとまじめすぎる気がしてしまうのです。といいながら、今回Babyfaceがプロデュースで加わっていたりJay-Zが参加していたりするのも注目点でしょうか。
Posted by at 2007年01月30日 10:42
UKチャートそういうことになったんですか。ますますわかりにくい…。

しかしMikaちゃん、Scissorsがどうしてここまで売れるのか。イギリス人はなぞです。

「A Moment Like This」のLeona Luisは確かにうまいけど、Kelly Clarksonのような魅力は感じないなあ。
Posted by rinko at 2007年01月30日 12:59
>?さん

書き込み内容で誰だか分かりました(笑)
(意図的な匿名でしょうか?)

FOB僕は来ると思いますよ。マイケミがああなってしまった以上そこからお株を奪い返すのは無理でしょうけど、Panicsよりは売れる。BabyfaceやらJay-Zやらって要素は個人的には要らない気もしますが・・・。FOBってそういや今度のTimbalandのソロにも参加してませんでしたっけ?(うろ覚え)



>rinkoさん

どうもおひさです!

>イギリス人はなぞ
ですよね。僕も何がいいんだか未だに分かりません、この辺の。はまべさんがやったらハマっていたUnder The Influence Of Giantsはそこそこ好きでしたけど。
Posted by Skedge at 2007年01月31日 03:28
近いうちにSophie Ellis Bextorが上位に食い込んでくると思います(保証なし!)。しかし尋常じゃないPVオンエア量です。あのエラ顔がいつもTVで流れてます。この人って、なんというか、キルスティン・ダンスト系のブス美人ですよね。

しかし、Sounds of 2007って一体何を基準に選んでるんでしょうか。これ以前の出所がよくわからん人が多すぎやしませんかね。Mikaみたいな濃いのはもう数回聴けば十分って感じで、これだけヒットして町中で流れまくってると嫌悪感さえ覚えます。
Posted by サカキ at 2007年01月31日 12:13
>意図的な匿名
いや、単なる書き忘れです。大変失礼しました。
そこまで断言していただければ非常に心強いです(^0^)/
FOB確かにティンバのソロにも参加しているようです。


Posted by se2 at 2007年01月31日 13:45
このチャートルール改変ホントにもうヤダ!!! ややこしいっつ〜の! そうするならするで、チャート上に何か印でも付けるようにして欲しいです。これでますますUKチャートから一歩引くことになりそうなんで、すけっじさんサポート頼みますw

Mikaってミカって読み方で良かったんですね〜。僕はこれはチョコっとしか聞いてませんけど、僕もシザーシスターズのマネゴトかと思いましたよ。そして、2位の紹介の仕方が自分の好みっぽくてむちゃくちゃ気になります。後で絶対聴きます! 34位、「Goldfrappがぶっ飛んだ感じ」←これも僕に聞け!って言ってる様に思えましたが、自意識過剰ですねごめんなさいm(_ _)m
Posted by kino at 2007年01月31日 19:44
あけましておめでとうございます今年もよろしくお願いします(遅っ!)

>ルール改変
これによってUSみたいにシングルが発売されなくなっていってしまうのでしょうか…。
Billieのチャートインにはびっくりしましたが、そういう経緯があったんですねー。

>Leona Lewis
一応優勝者なんだからちゃんとした曲を書き下ろしてあげて欲しかったですね。よりによってどうして"A Moment Like This"なんでしょうか…ケリクラが歌ってた時でさえ時代遅れだの何だの言われてたのに。

>JoJo
"Too Little Too Late"完成度高いですよねー。前作に引き続き「シングルはポップでキャッチーな曲だけどアルバムの大半は本格的なR&B」というアルバムの戦略(?)に僕は二度もだまされてしまいました(笑)。
ちなみに"Baby It's You"は8位でしたよ。

Sophie Ellis-Bextorの新曲のビデオ見ましたが何かシュールですね。
http://www.youtube.com/watch?v=XmEj1M0EaYk
曲のほうは以前デモを紹介した時「はたしてSophieの声に合うのか?」と思いましたが、実際は彼女のハスキーな声とCathy Dennisのキャッチーかつ上品なメロディーは思いのほか相性が良いみたいです。是非ヒットしてほしいところですね。
Posted by papaya at 2007年01月31日 23:40
>サカキさん
>キルスティン・ダンスト系ブス美人

!そう!今まであの顔をどう表現していいか分からずに「微妙にブス」とか書いてましたが、まさに「キルスティン・ダンスト系ブス美人」って的確ですね!Sophieは前作からのシングルヒットの具合があんまりよろしくなかったのでちょっと心配なのですが頑張って欲しいところです。日本盤・・・出ないんだろうな、また。某Sさん何とかしてー(笑)


>se2さん

いや、書き込みから正体がバレるとまずいのかなあとか思いまして(笑)
やっぱりティンバのソロにも参加してるんですねFOB。
何故アーバン系と絡みたがるのか謎ですが、差別化要因にはなるかも。


>kinoさん
>何か印でもつけるようにして欲しい

ですよねですよね!最低でもDLオンリーのマークと、あとこれからは毎週ランクアップしていく曲が増えるでしょうから赤丸も検討して欲しいところです。

>Just Jack、Gossip
あー言われてみればkinoさん好きかもしんない。Gossipも確かにkinoさんをチラっと意識して書きはしましたが、僕もまだあんまり知らないユニットなのでそもそもGoldfrappに例えたこと自体がハズレてるかも知れませんw


>papayaさん
>JoJo
割と早く飽きたクセに言うのもあれですが、「Too Little, Too Late」の完成度には当初舌を巻きました。15歳に歌わせる曲であのレベルのを持ってくるとはって感じです。アルバム良かったです?ちょっと気になってはいるのですよ。
あっ、「Baby It's You」8位だったんですか(汗) 「Leave」よりこっちの方が好きだったこともあってもっとヒットしたような印象を持ってました。

>Sophie
なんかJameliaの「Beware Of The Dog」の2番煎じ感が無いでもないですけど、「Groovejet」の呪縛から逃れられただけでもヨシじゃないでしょうか。時流にも合ってるし、ヒットするといいですね。こりゃリミックスでも面白い人選が見られるかも。
Posted by Skedge at 2007年02月02日 04:35
追加です。
Bloc Party"The Prayer"いいですよ!!彼らで初めて「これは!」と思った曲で、アルバムにまで手を出しそうです。最初のよくわからない展開からサビで一気に霧が晴れるようになる感じは、ネリファーのマンイーターにも似てると思います。

JoJoの曲もいいですね〜ビデオクリップも切なくて好きです。
Posted by se2 at 2007年02月05日 13:32
>se2さん

うーん、僕はあまり「The Prayer」も「I Still Remember」も聴いていません。「The Prayer」のあの展開は確かにおおっ?!と思いましたけど。大胆な曲調ですよね。アルバムはまだ全然他の曲をチェックして無いので(一応借りてリッピングはしてある)なんとも言えませんがとりあえず評判はえらくいいですね。僕は前の「Banquet」が好きでした。
Posted by Skedge at 2007年02月07日 04:00
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