2015年12月01日

Groove Cruise Top20 [23 Nov 2015]

Adele母さんの全米チャートの結果が出ました。
1週目で337.8万枚だそうです。
当初の予想をさらに100万ほど上回る数字。
'N Syncの記録(242万)超えてくるか!?とかいうレベルですらなかったです。
宇多田ヒカルが日本で出した記録(300万)も破られてしまいました。
驚愕。
我々はたぶんすごいものをリアルタイムで見ましたよ。
だからもっともっと騒ごうよ。
下手したらこれ僕たちが死ぬまで破られない記録だよ。







23 Nov 2015 / Week 47

01 (01) (08)
Rudimental feat. Ed Sheeran - Lay It All On Me
02 (02) (04) Adele - Hello
03 (03) (07) Disclosure feat. Lorde - Magnets
04 (04) (10) Drake - Hotline Bling
05 (05) (16) Disclosure feat. Sam Smith - Omen
06 (10) (03) Dissclosure & Sam Smith - Hotline Bling
07 (ne) (05) Alessia Cara - Here
08 (06) (07) Disclosure - Jaded
09 (ne) (03) Miike Snow - Heart Is Full
10 (11) (06) Disclosure feat. LION BABE - Hourglass

12 (ne) (01) Ed Sheeran feat. Elton John - Afire Love (Live At Wembley Stadium)
19 (ne) (02) Mass Production - Cosmic Lust (Joey Negro 7 Minutes Of Jazz Funk Mix)
20 (ne) (02) Ariana Grande - Focus




Justin Bieberがアメリカやイギリスでチャート上位を独占してますが
こちらではDisclosureが5曲同時Top10で寡占新記録。
これまではDrakeの4曲同時Top10が最多でした。
そのDrakeの「Hotline Bling」がオリジナルとカヴァー両方Top10にいるのも
たぶんこれ作ってて初めてのことです。
1位は来週か再来週には母さんかな。
(ちなみに先々週までは「Magnets」でした)






#07 (5th week)
Here
Alessia Cara

Know-It-All (Def Jam)


アメリカのポップミュージックを追っかけていると、がーーっと流行ったものに対するカウンターのような動きがきちんと出てきて、またそれが相応のクオリティかつ一定数以上のリスナーの支持も取り付けたりして感心してしまうことがある。少し古い例だけど、9.11テロでカントリー界に扇情的な「愛国歌」が溢れかえった時期、その狂騒から一歩引いたような極めてフラットな視点で事件への戸惑いを歌ってカントリーチャート1位に昇り詰めたAlan Jacksonの「Where Were You?」だとか、最近だとMeghan Trainorのビッグガール賛歌に対して「メッセージには共感するけど、曲がダサくない?」とでも言わんばかりにザクザクのギターロックでHot 100のTop10にまで食い込んだElle Kingの「Ex's & Oh's」だとか。

カナダ・オンタリオ出身、この夏で19歳になったばかりの新人R&Bシンガー、Alessia Caraのこのデビューヒットもその例に連なる曲じゃないかと思う。UKトリップホップのクラシック、Potisheadの「Glory Box」をサンプルネタ(これのさらなる元ネタはIsaac Hayesらしいが)に使ったPop & Oak製のトラックは相当尖ったセンスだけど、それにしては、というべきか、それだからこそ、というべきか、「友達に連れてこられちゃったけど、あたしパーティーで踊るタイプとかじゃないし、こんなマリファナの煙だらけの場所で、何言ってるか分かんない男の子の隣で座ってるより、自分の家で一人でいる方がいいな、だから行ってらっしゃい、あたしはここにいるわ」という、騒がしい場になじめない心境を歌ったこの歌詞はものすごくティーンの共感を呼んでそう。いや、正確には、一般的にアメリカの若者をイメージしたときのあのウェイウェイしたアレについてけないタイプのティーンに。このパーティーでかかってるのはLMFAOとかCalvin HarrisとかのEDMに違いない。もしかしたらヒップホップとかかもしれないけど。

カラオケ文化や体育会系ノリに対して同じことを思ってる日本のティーンも同じくらいかもしかしてもっといるんじゃないかと思うんだけど、かたやこちらが、せいぜいネットで「リア充死ね」とか喚いてるくらいな一方、こういう視点からの表現をしてくれる同世代のアーティストがきちんといて、かつTop10に届くくらいのヒットにちゃんとなるとこを見ると、これはアメリカの懐の深さだよなー、などとちょっと羨ましくなる。

ちなみにこの曲のヒットパターンはちょっと面白くて、最近の新人にしては珍しくR&BとPopの両方のチャートで同時に上昇している(ちゃんとR&B局のエアプレイを獲得してる)。UKのEmile Sandeがアメリカに進出したときもこのパターンでへえと思ったけど、この曲も最初聴いたとき、一時期のUKソウルっぽいというか、アメリカのR&Bチャートで強く支持されるような「濃さ」はあんまりない代わり絶妙な加減で「ポップが効いてる」なと思った(具体的には2004年にUKでヒットしたThe 411の「On My Knees」を思い出した)。カナダという外国出身だと、アメリカのローカルのブラックコミュニティに狙いを定めて深くアプローチするよりこういう「浅く広く」なプロモーションの方が却って成功しやすかったりするのかな。












#09 (3rd week)
Heart Is Full
Miike Snow

iii (Atlantic / Downtown)


2009年にリリースした「Animal」がThe Guardian誌に"a-ha meets Animal Collective"などと称されてインディー〜エレクトロ界隈で話題になったMiike Snow。その中身が、Britney Spears「Toxic」で当てたスウェーデンのプロデューサー・デュオ、Bloodshy & Avant(+アメリカ人シンガー)だと知った時はびっくりしたものだけど、あれから6年、来年リリース予定の3rdアルバム『iii』からの先行カットが到着。俺チャート的には「A Horse Is Not A Home」(名曲!)、「Paddling Out」と1枚につき1曲、忘れたころに入って来るみたいな立ち位置になってたけどこの度初めてのTop10入り。

元々は半分バンド半分エレクトロみたいな、ありがちと言えばありがちな作風から始まったグループだけど、今回の新曲はかなりダウン・ロウなヒップホップ調。The XX、Drake、Foster The Peopleあたりの人たちの手で「ロック」と「エレクトロ」と「ヒップホップ」が、「インディー」的なセンスを軸にして恐ろしくボーダレスになったのが10'sの傾向だと思うけど、それを象徴するような曲だ(実際Run The Jewelsがラップを入れたリミックスもある)。Bloodshy & Avant自体が今思えば当時のメインストリームではエレクトロ寄りの音作りをしてたし、当初はオマケかと思ってた「+1」のAndrew WyattもBruno Marsの「Grenade」の共作者かと思ったらMark Ronsonと一緒にバレエのスコアを手掛けたり、昨年末はA-Trakの「Push」でその魅力的なファルセットを披露してたりとやたら自由な経歴。加えてBloodshyことChristian Karlssonに至ってはGalantisというガチのEDMerとしてもブレイク中。そういう人たちが恐らくは売れ線がどうとかあんまり気にしない感じで好き勝手にやってる(と想像する)この名義でこれくらい面白い曲が出てくるのはまあ驚きには値しないよな、と調べて納得。

トンチキな日本語が乱れ飛ぶSF調のPVもちょっと話題になってるけど、このバンド名、映画監督の三池崇史から取られてることを最近教えてもらった。ってことはデビュー当初から引っかかってた読み方はやっぱりミイケ・スノウでよかったのか!と思ったらこれはマイク・スノウらしい。Wikipediaにわざわざ書いてあるってことは結構気にしてる人が多かったってことか。













#12 (1st week)
Afire Love (Live At Wembley Stadium)
Ed Sheeran feat. Elton John

X (Wembley Edition) (Asylum / Warner)


ベストセラー『X』の、先日リリースされた新装盤に付属のコンサートフィルムDVD『Jumpers For The Goalpost』(秋に映画館で上映され、その後この新装盤に先駆けてBlu-ray版が単体で商品化されている)で聴ける、Elton Johnとの共演ライヴヴァージョン。元のヴァージョンもアルバム発売直前のプロモーションシングルとしてリリースされ、一連のカットでは一番人気を集めて全米37位を記録していた曲で、アルツハイマーの末に亡くなった祖父の葬儀当日に書き上げたという極めてパーソナルな内容。それが影響しているのかどうか、Edにしてはちょっと珍しくピアノ主体のアレンジだったので、正式なシングルではないながらも共演曲に選ばれたのだろう。

このコンサートフィルムに収められた昨夏のライヴは「ウェンブリー史上初めてバンドなしでの公演」というのをウリにしていたので(ギター1本でぶち抜き3日間24万人!)、この曲も、贅沢にもElton卿のピアノ一本のみをバックに従えたいわばアンプラグドヴァージョン。だいぶEltonの意向でアレンジしてるのか、きちんと聴き比べてみると実は旋律がだいぶ違う印象を受けるんだけど、こっちの方が個人的にはすごく好み。かくして俺チャートでは片手で数えられるくらいしか前例のない、ライヴ音源でのチャートインとなりました(普通はリミックスやライヴヴァージョンで入れてもオリジナルと合算されてオリジナル名義になってしまうため)。

ところでこれ、あくまでDVDに収録されてるだけでCDの方には入っておらず、いくつかのライヴ音源を含めた別トラックリストのiTunesヴァージョンでもこの曲は選ばれていない。どうせなら正式音源化してこの新装盤からのシングルにしちゃえばいいのに、と個人的には思うんだけど、実際にはフィルムの本編ですら外されて、あくまでDVDのボーナス映像扱い。たぶん中盤でEltonがちょっとトチってるからかな…。












#19 (2nd week)
Cosmic Lust
(Joey Negro 7 Minutes Of Jazz Funk Mix)
Mass Production

Remixed With Love By Joey Negro (Z Records)


先日、Lindstromの相方としても有名なPrins ThomasのDJを聴きに南ロンドンのブリクストンへ出かけた折に彼がかけてて気になったのですが、家に帰ってShazamの検索結果からググったら何ともう持ってたよ!ということで古い曲ながらこれまた珍しくプレイリスト入りして上がってきた曲。Mass Productionは70年代から80年代にかけて活動したヴァージニアのファンクバンドで、これは76年(77年という表記もある)にリリースされたインストのジャズ・ファンク。同時期に出たWillie Boboの「Always There」なんかと繋げたくなります。

で、僕が偶然持ってたのは、UKのディスコ大王Joey Negroが2013年にリリースしたリミックス集『Remixed With Love By Joey Negro』に収録されていたヴァージョン。リミックスと言ってもこのアルバムの収録曲の大半は70〜80年代のクラシックで、それをいかにも当時っぽい感覚の12" Versionにした、といったほぼRe-Edit/Extended集。これが当時長尺ヴァージョンで出されてたのかどうかは知らないけど、改めてこのアルバムの「使える」っぷりを確認して、買っててよかったと嬉しくなった次第。











#20 (2nd week)
Focus
Ariana Grande

Moonlight (Republic)


前作『My Everything』から一世一代のヒットを狙って送り出したと思われる「Problem」がよりによって共演相手のIzzy AzaleaによってNo.1を阻まれたAriana、今度こそ念願の1位を、というテンションだったと思われる新曲。それがまあ、AdeleのせいでBieberやDrakeですら2位に甘んじてたりする時期なので運が悪かった、と言っていいのかどうか、結果は初登場7位。現在Top10圏外。まあもう1回Top10に突入するくらいはするでしょうけど、うん、これたぶんスベったね。AdeleやBieberに話題でかき消された部分も大きかっただろうけど、彼らがいなかったところでこれで1位は取れなかっただろうなというチャートアクション(今のところ)。

やっぱり「Problem」にちょっと似せて作りすぎたのがよくなかったのかな。曲作った人も同じだし、曲調も、サビにノンクレジットのゲストのボイス(今回はJamie Foxx)を持ってくる手法もほぼそのまんま。まあ今年に入ってからまだ前作からのシングルカットがヒットしてたくらい短いスパンでのリリースだからいきなりガラッと作風変えるよりはこの方が安牌だったのかもしれないけど、なんというか冒険しなかった分きっちりヒット規模も「無難」なところに落ち着きそう。ビジュアルイメージだけは割と大胆に変えてきたけど、あんまりいい評判聞かないしなあ、あの真っ白けの出で立ち。ただこれもサビ前のメロディだけはとんでもなくよくできてるし、前回あれだけ多彩な曲を用意してAriをスターたらしめんと張り切ってみせたスタッフのサポート体制がこんなに早く瓦解したとも思えないので、アルバム発売前にもう1回は打って来るであろう次の手での巻き返しに期待しましょうかね。




今回はいつにもまして長めでございました。
meantimeのシングルレビューがまだ続いてたらこんな風に書きたかったなとか思いながら。
posted by Skedge at 04:54| Comment(0) | GC Top20 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。