2007年01月11日

Albums Of 2006 GC Choice: #10

Today Junkie XL.jpg

#10 Junkie XL 『Today』 (Roadrunner)


2005年の後半辺りですでに停滞していた感のあるロックハウスのムーヴメントは今やすっかり下火で、もう僕も殆ど関心を払っていない。けれど、この作品が出たときにはひょっとしてロックハウスが1段上のレベルに引きあがるんじゃないかとさえ思った。タイトル曲「Today」の持つダイナミズムが、包容力の大きさが、それまでに出ていたロックハウス系のヒットに共通していた快楽主義とは明らかに異なったオーラを放っていたからだ。格が違うと思った。(Videoは何かヘンだけど)

僕はこの人ってナイキのCMソングだったElvis vs JXL名義の「A Little Less Conversation」(02年英1位)しか知らなかったので勝手にビッグビートの人だと思っていたのだけれど、もともとの出自はオランダのプロッグ/トランス畑。現在ではLAに移り住み、映画音楽のスコアやゲームのサントラ関係の仕事も多いらしい(こないだ少し記事にした、レースゲーム向けに制作したmelody.のリミックスもそういうことだったのかと納得)。そういう経歴を持つ人が、Nickelbackを擁するROADRUNNERからアルバムを出した。凡百のダンスアルバムとはまったく質の違うものになったのも当たり前だ。ていうかもうこれスケールの大きさがダンスアルバムじゃない。

映画的な美しいメロディ、ロックが本来持っているはずの躍動感、トランスという音楽の一番の魅力であるはずの幻想的な音空間。これらの要素が呼び起こす様々な感情―鬱屈や恍惚、快楽、落胆、高揚、孤独―の間を何度も行き来しながら歩みを進めていくこのアルバムは、それ自体が「日常」の映し鏡みたいだ、と思う。はしゃぎまくった昨日や、出来ることなら訪れて欲しくない明日や、あんなに楽しかった昔や、きっと希望に溢れているはずの未来を想いながら、『今日』という日常を積み上げ生き抜いていく人たちのためのサウンドトラック。



(余談だけれどアルバムで主にヴォーカルをとっているのがNathan Maderという人なのだけれど、この人って、元Machine Head〜Soulflyのギタリストで今作にもエンジニアとして参加しているLogan Maderの身内なんだろうか)





1st Single "Today"
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2007年01月08日

Most Played On iTunes 2006 #8-1

相変わらずiPodがエラー頻発で曲のエクスポートが出来ずに泣いている僕を尻目になんか各地でベスト選考的なものが次々と。
ただでさえシングル10曲アルバム10枚1記事ずつ書くつもりの自分、
このままでは3月くらいまで終わらなさそうなのでとりあえず何でもいいから書こう。
まずはiPod/iTunes上での再生回数によるシングル部門の年間10位。

と行きたいところですが、同率で8位が3曲あるので8位から。ABC順でまずこの人。




Touch It.jpg

#8 75plays
Busta Rhymes (feat. Mary J. Blige, Rah Digga, Missy Elliot, Lloyd Banks, Papoose & DMX) / Touch It (Flipmode/ Aftermath/ Interscope)



今年の前半には自分の中に明確なマイブームが2つ起こりまして、一つがアコギブーム、もう一つが人大杉ブーム。後者は要はヒップホップ系でやったら客演が多いヤツにはまることが多かったってことで、実は同率8位にもう1曲そういうのがあるし、も少し下のPurple Ribbon All-Stars「Kryptonite」とかN.O.R.E「Mas Maiz」とか最近出たのだとThe Gameの20人越えリミックスとか、あとくるリップの「ラヴぃ」も自分的にはその範疇。(前にも少し書いたけど)元々コンピ好きで、色んな人の色んな曲が聴くのが楽しいみたいな聴き方をずっとしてきた人間ですから、むしろ今までこういう観点から好みのヒップホップ探しをしてこなかったことの方が我ながら不思議。Bustaのコレは最初は女3人しか出てこないRemixを聞いてて割とすぐ飽きたのですが、後に出たRemixヴァージョンのビデオがあまりにも強烈だったため6人集合ヴァージョン(の4分くらいに編集されてる方)がヘビロテ化しました。Lloyd Banksが着てるような色のパーカが欲しいとかかなりイタい発言もしました。どう転んでもひょろ長メガネ(ツラだけは理数系)に似合うわけないのに・・・


この曲に関しては、というか概ねRap系は全部ですが、なにせ事の変遷やギョーカイの勢力図などが全然頭に入っていないので、語るべきことは個人的な思い入ればっかり(というかひたすらノってただけ・・・)で他に書きようがないんですよねー。だいたいBustaだって僕がチャート追っかけ初めて以降のヒットってPCDのアレ除くとこれと「I Love My Bitch」しかないわけで。Rah Diggaとかまったく誰かわかっちゃいないわけで。DMXの映画とかも見たことないわけで。

とりあえず今この曲から何か個人的なネタ以外でトピックを挙げるとすればPapooseが今後世に出てくるのかっつーことぐらいか。あ、あとはDaft Punk「Technologic」使いってことで、Teriyaki Boysに曲提供したりNeptunesにリミックスしてもらったりとヒップホップ界と微妙なコネクトを築いていたダフパンに新たな接点が、という感慨。サンプリングと言っても声ネタ使ってるだけなので、Busta×ダフパンという組み合わせだけで「エレクトロ化するヒップホップ」の流れとしてもの書くのは強引だしなあ。むしろそういう流行とかどうとかって切り口からなら、2006年のトレンドの一つであるメロディ志向のR&Bがこういう従来のミニマルトラックに対するアンチテーゼとして捉えられてるのを踏まえたうえで、そのメロディ志向R&Bの急先鋒として大活躍したNe-Yoがこのトラック上でフリースタイルかまして話題になったことを面白がるべきなのかも(これ一部で凄い話が盛り上がってたNe-Yoの来日ショウケースライヴでも演ってたんだよね、あとから気が付いたんだけど)。



Missy Elliott also appears on Top100 with...

#78 (39p) We Run This




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2006年12月26日

2006年 年間ベストアルバム選考とか

を考え中。
なんかもう自分はレビューめいたものは書けないし書きたくないやだやだやだ
みたいなテンションにずーーっとなってるのでやりにくいったりゃありゃしない。
むしろ選から漏れるようなやつにテキトーにコメント付けるほうがラク。
というわけでGroove Cruiseが選ぶ今年の10枚じゃないアルバム特集を。
久々に字の洪水です。



Latrice 『Illuminate』
表題曲は自分の中で鬼ヒット。オサレハウスの新たなアンセムとして
2006年振り返りコンピにも入ってたりしますね。
が、「Illuminate」ばっかり聴いてて他の曲まともに聞かないうちに
年が終わろうとしております。
まあ全部オサレオサレでそれ以上でもそれ以下でもないが
少なくともOMから出たColetteのソロよりは全然好き。
ヌルいR&B調とかの穴埋め曲が少なくて4つ打ち多目なのも勝因。


Sting 『Songs From The Labyrinth』
John Dawlandなる17世紀の吟遊詩人のレパートリーを
リュート奏者のEdin Karamazovを従えてカヴァー(1曲だけ非Dowland作品がある)。
違う世界へ行かれました。レーベルもクラシックのDEUTSCHE GRAMMOPHON。
1曲単位で聴くとキツいですが、全体的な中世の宮殿ぽい雰囲気は面白いし
まあ僕としては「Sting様なら何やっても別にいいや」的な感想で適当に流す。
異色作とは言え結局のところSting汁どばどばの俺ワールド全開な感じですが、
むしろ汁抜きのインスト(「My Lord Willoughby's Welcome Home(ウィロビー卿ご帰還)」とか)
の方が好きだったりするんだな。親父殿の店ではヘヴィープレイ中で
帰りにCD屋に買いに行く人が続出したらしい。


Yuki『Wave』
今さらながら名曲だよなあと感じる「ドラマチック」はじめ
シングル曲の出来が一様にレベル高いですが、既発曲が多い構成だと
どうしてもアルバムとしての印象は薄くなるんだよなあ。
スキマスイッチに亀田誠治、KT Tunstallまで動員したメンツの豪華さを
表に出して宣伝材料にせずともその内容を誇れるだけのクオリティにはなってる。
そっから先は単に個人の好みの問題で。


Lily Allen 『Alright, Still...』
上のYukiと同じで、よく出来てるなあと思いつつも個人的に乗り切れなかった盤。
こないだ首吊れとか書いちゃいましたが、別にそれほど毛嫌いしてるわけでもありません。
むしろその動向が気になる人ランキングでは割と上のほうにいるし。
NMEでは確か30位台後半あたりにランクされてましたが、案外低いなあと思いました。
や、アンチ気味の自分が言うのもアレですが、もっと批評受けすると思ってたんだ。


Jack Johnson & Friends 『Sing-A-Longs And Lullubys For The Film Curious George』
夏にいいタイミングで廉価出しなおし盤を出したUNIVERSALグッジョブ。買ったよ。
これ聴きながら単線列車にゴトゴト揺られたのは結構気持ちよかった。
ただ「Upside Down」が大好きで買ってはみたもののそれ以外はあまり印象には...
やっぱオリジナルアルバムを買ってみてから買うべき作品でしたかね。
ブックレットや装丁の絵本っぽい作りはかわいくて非常によかったです。


東京事変 『大人(アダルト)』
パンキッシュな「群青日和」とかの初期シングルが好きじゃなかったし
そもそも林檎自体が特に好きだったわけでもないので1stは完全スルーだったけど
今作ではジャズ〜フュージョン系のエロいアレンジが俺好みである。
とは言ってもそう聴いたわけじゃないけどね。
むしろ「修羅場」のシングルVer.とそのカップリング2曲を
聴き倒してるうちに1年が終わった。
どうでもいいけど映画版の『大奥』はCMでやたら地獄地獄言ってたり
主題歌が倖田來未だったりと妙に下世話な方向に言っちゃってる感じですね。


Sean Watkins『Blinders On』
けいさん経由で感染したNickel Creekの昨年作『Why Should The Fire Die?』は
もし今年のリリースだったら年間1位にしてもいいってくらいハマったけれど、
その今年にリリースされたギタリストのソロ作には全然ピンと来ず。
けいさんはこれもかなり絶賛モードだったのだけれど、まあそういうもんだよねー、音楽の好みなんて。


Soulhead 『Naked』
「Fiesta」「Sparkle☆Train」「XXX」といったシングル群の出来の良さは
2nd収録のものに勝るレベルの曲が多く、特に「Sparkle〜」なんてデビュー曲の
再来っぽいサウンドと歌詞がとても嬉しかったけれど、
シングル以外にはあまり聴くべき部分がない。
B面曲も全部アルバムに入っちゃってて新鮮味が薄いし。
本人達が当初の予想以上に歌謡曲気質なのでしょうがないのだけれど、
やっぱ僕は1stの頃のスムースR&Bが好きだなあ・・・とか思いつつ
『Oh My Sister』を聴いてみたら、コーラスとか音質とか
そういう部分で着実な進歩があることも分かったので次も楽しみに待てる。
あと、アルバム発売後にビデオカットするのはもうどんどんやって。


The Shapeshifters『Sound Advice』
CCCDのUK盤を避けるためわざわざクソ高いEU盤を取り寄せたというのに。
今年UKヒットしたリードの「Incredible」とリカットの「Sensitivity」を含む
シングル4曲はどれも大変素晴らしい出来なのに、
その素晴らしいシングルをアルバム尺で楽しめる新鮮さを除くと
ほとんど何も残らないというある意味今年一番のガッカリ盤。
変にハウス以外の引き出しを見せようとかしないでいいってば。
今ならShape:UK名義のUS盤も出てるので手軽には買えるが
これはそうそう人様には勧めらんないな。シングルは全部名曲なのに。


Ellegarden『Eleven Fire Crackers』
カッコいいよ。確かにカッコいいよ。
「Salamander」なんてうっかりシングル買っちゃったくらいだし(これは人に借りた)、
ひと聴きして「ぐおおお!」と思わせるファーストインパクトは絶大。
しかしあまりにもワンパ。ライヴハウスに何かを発散しにくる
オーディエンス相手ならこれで全然イケてるのだろうし
ワンパだからこそ40分弱の内容を一気に聴ききるのがキモチイイんだろうけど、
そういう楽しみ方が僕にはどうも出来ないみたいで。
あと、確かにカッコいいんだけどこれがジャパニーズロックの最先端として
受け止められているのはちょっと寂しいという気もします。
R&Bもそうだけど、「次の時代が来てる」どころか
洋楽の流行が数年遅れで表に出てくるだけってのはなんだか日本人として切ない。
海外盤『Riot On The Grill』がiTSでSum41を引き合いに出されてるのを見て
そう思いました。でもそれは本人達の責任じゃあ全然ないですね。


T.I. 『King.』
Top40ヒットになったシングル2曲はかなり聴いたけど
それ以外に全然いいと思える曲がないなあ・・・。
実際3曲目以降のヒットがラップチャートとかでも出てない気がする。
でもまあそれ以前に僕はヒップホップってアルバム単位ではなかなか
好きになれなかったりします。ジャンルとして。
やっぱりMixCDとかオムニバス的な楽しみ方をしちゃうんだよ、どうしても。


Kenny Dope『Black Roots』
めくるめくディープ/アフロハウスの世界。from NY to Africa。
こういうのが好きで好きで死ぬっていうハウスジャンキーだけ買ってりゃいいです。
僕みたいなヘタレハウスリスナーには深遠すぎました。深い。
MixCDと、そのデモ音源の2枚組というリリース形態には素直に賞賛を送りたい。


Corinne Bailey Rae『Corinne Bailey Rae』
既にグラミーでの絶賛が確約されたような状態のコレですが
完全に乗り遅れました。買おうかどうか迷ってるうちに時は過ぎ、
こないだ後発のボートラ付Editionが出てたのを見て買ったばかりなので
聴けてやしない。かといって来年分に持ち越すのもどうかと。
「Put Your Records On」なんかはなんだかんだで結構聴いたし
全体的な音の統一感とかは好みなのですが、こういう作品を聴くべき
シチュエーションが自分の生活の中に見つからない悲しさよ。


Panic! At The Disco『A Fever You Can't Sweat Out』
ホントは2005年リリースだし国内盤(メジャー配給)は年明け発売だけど、
今年の作品として語られるべきアルバムでしょう。
全米大ヒットした「I Write Sins Not Tragedies」が全然好きになれず、
モダロク先行ヒットの「The Only Difference...」以下略から入ったのですが
意外にキャッチーな曲あり、変にトランスしてる曲ありと悪くない構成。
正直上位10枚の中に選んでもよかったのだけど、そこはロックに冷たい俺。



おおむね12月リリースのは2007年分に持ち越しってことで↓

Ciara 『Ciara: The Evolution』
Jay-Z『Kingdom Come』
Emma Bunton『Life In Mono』
The Sunshine Underground 『Raise The Alarm』
Nas『Hip Hop Is Dead』



あと、買おうかどうか迷ってるうちに年の瀬だよワーイな感じのやつも↓
こんなかでオススメあったら教えてください。年明け頃に後悔してるかも。

Fergie 『The Dutchess』
Bob Sinclar 『Western Dreams』
Lindstrom 『It's A Feedility Affair』
ポルノグラフィティ『m-Cabi』
My Chemical Romance『Welcome To The Black Parade』
Arctic Monkeys『Whatever People Say I Am, That's What I'm Not』
Christina Aguilera『Back To Basics』
スキマスイッチ『夕風ブレンド』
My Little Lover『Akko』
Linus Loves『Stage Invador』

Lindstrom出てるのしらんかった・・・しかも高けぇ。
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2006年06月30日

2006年上半期をゆるく振り返る

気が付けばもう6月も終わりっつーことで
各所で今年上半期のフラッシュバック企画が盛んですね。
というわけでウチでも晒そうと思います。
2006年上半期のiPod再生回数ランキング。

で、普通は上位10曲とか20曲とかを紹介するんでしょうが、
自分の場合、1位の曲がぶっちぎりすぎてほぼ年間トップ確定なんすよね。
(1位117回 2位77回 3位68回 以下ダンゴ・・・というありさま)
だから何だという気もしますが、年末にマイベストを発表した時に
へぇの一言ももらえないのもアレだと思ったので
敢えてGroove Cruiseでは11位〜30位という座りの悪いトコロを晒してみようと思います。
この辺、ブログで取り上げてなかった曲もちょくちょくあるしね。
まず30位〜21位まで。(カッコ内は2006年元日からの累計回数)




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